シアトルで墓参り
2017年1月3日 アメリカ・シアトルより
昨日の夕方にサンフランシスコを出発したバスは16時にシアトル到着の予定。22時間ほどのバスの旅だ。
しかし2時間程遅れたので18時ごろの到着だった。24時間のバスの旅だ。
自分は長距離バスをそれほど苦に感じないタイプなので24時間くらいならまあ平気。アメリカのバスは電源もあるので日記を書いたり漫画を読んだりしてのんびり過ごした。ちょいと腰が痛くなったが…
シアトル来たら急に寒かった。まあ北の方だしな。
バス停から1㎞ちょいの宿へ向かう。
値段で選んで宿をとったのだけどなんか日本人街の近くだった。そして嬉しいことに中国以来にユースホステルの会員証が使えた。10ドル近く浮いたぜ。
サンフランシスコにも日本人街があったしアメリカの大都市にはどこでも日本人街があるのかねえ。
これなら贅沢してサンフランシスコで日本食チャージしなくてもよかったな…
チェックインを済ませてアジアンマーケットへ食材を買いに行く。
すると紀伊国屋書店を発見。日本の漫画がかなりマイナーな奴まで英語化されててすごいと思ったよ。
画集とかコスプレ指南本とかフィギュアとかもめっちゃ売ってた。これがクールジャパンか。
アメリカの作家が描いた日本の漫画の画集みたいなんがかっこよくて欲しくなったがどう考えても荷物になるので諦める。日本じゃ見かけないからなあ。アキバにでも行けばあるのかな。
結局1時間以上本屋で過ごしてしまった。本屋は面白すぎていつまでもいれるな。
後ろ髪をひかれながら本屋をあとにして食材を購入。らーめんと餃子。最近こんなのばっかだな。
サンフランシスコで買ったワンカップの日本酒でも飲もうかとおもったけどここの宿は全館禁酒だった…仕方がないので飯だけ食う。酒飲みたい。
先進国は敷地内酒禁止のホステルも結構ある。大体バーが併設されていてそっちで注文してねって感じだが貧乏人にはつらい…
2017年1月4日
シアトルを歩く日。
皆さまはシアトルといえば何を思い浮かべるでしょうか?マイクロソフト?イチロー?スタバ?
いやいや。
ジミヘンでしょう。
カートコバーンでしょう。
自分がシアトルに来た理由はこれだけです。
ということでとりあえず「MUSEUM OF POP CULTURE」へ歩いて向かう。
散歩しながら写真を。
シアトル美術館の前にはハマリングマン。こいつは年中無休で手が動いています。「シアトル一の働き者」なんて呼ばれているらしいですね。
美術館も覗こうかなと迷ったけど入館料25ドル。そっこーでスルーです。
地図にビューポイントがあったのでついでに寄ってみる。展望台みたいなところで雪化粧の山が綺麗にみえた。
目的地の近くにはシアトルのシンボル(らしい)スペースニードル。
そんな興味もなかったので外観だけですが。
そして到着。
入館料は25ドル。高いが仕方がない。+5ドルでスタートレック展も見れるようだったが大して知らんのでスルー。
スターウォーズ展なら見たのだが。
ここにはニルヴァーナとジミヘンの展示があるのです。
まずはニルヴァーナのコーナーから。
そしてデモテープとか。カセットとか懐かしいなあ。ギリギリ世代じゃないくらいだけど。世代で言ったらMD世代?
ど有名なジャケットの草案とか。
レフティのムスタングやら。やっぱこれでしょ(にわか)。
他にもライブでぶっ壊したストラトとかファンならたまらないであろうものが沢山。
けど自分はぶっちゃけそんな詳しくないので、ほー。って感じでしたが。
ニルヴァーナコーナーを出るとギターで出来た巨大なオブジェが。
しかも弦のところに機械が付いてて自動演奏みたいなのしてた。音は全然聞こえなかったけど。しかし壮観だ。
そしてお次はジミヘンコーナー。
こちらもポスターやら衣装やら写真やら。
ジミヘン老けすぎだろ、とか思ってたけど綺麗な写真でみると思ったより若く見えた。
気づけばとっくにカートやジミヘンより年上だものなあ。俺もロックスターになって27で死ぬかと思っていたのにいつの間にやら30手前(当時)とは嫌になるぜ。
この施設はポップカルチャーを謳っているだけあって音楽だけってわけでもなかった。
なんかWii Uとかおいてあるゲームコーナーみたいなんもあったよ。
なかではみんなゲームしてた。簡単なレトロゲーみたいなのが多かったけど面白そうだったな。
そしてここには「SOUND LAB」という演奏コーナーも。
ギターはもちろんベースもピアノもドラムもシンセもあった。
さらにはスタジオやらヴォーカルコーナーまで。演奏できる人達で来れば楽しそう。
実際スタジオでは家族がセッションしてた。お父さんめっちゃはしゃいでて微笑ましかった。
せっかくなので軽くギターを弾く。ピックがなかったので財布にあった5セントコインで。気分はブライアンメイさ。彼はオーストラリア5セントコインの様だが。
といっても元から大して弾けない上に最近は全く弾いてないから酷いもんだった。もっとギターもうまくなりたいなあ。
そんなこんなでなかなかおもろいところだったけど知識が足りなかったな。もっと彼らに詳しければさらに楽しめただろうに。
その後はブルースリーの墓を見に高台の墓地まで向かう。
調子に乗って歩いて行ったけどバスを使えばよかった…クソ遠い上に坂ばっかだ。
やっとのことで到着。
墓の前には(おそらく)アメリカ人のガイドに連れられたアジア系の男性2人組みが写真を撮ってもらっていた。香港から来たのだろうか。
お墓はこんな感じ。
隣にあるのは息子のブランドンリーのお墓だそうだ。
お供え物やらコインやらが沢山だった。
ジミヘンやカートもそうだが亡くなったあとも愛され続けるこの人達はやはり偉大だなと思う。
そしてここからカートコバーンのベンチに向かおうと思ったらスマホの電源が急に落ちやがった。
北欧でも何度かあったのだけど寒いところだとなんかダメなんですよね。
なんとなーく方向は分かっていたけど距離もあるし自分は結構な方向オンチなので無理せずホテルに帰る。
ホテルに帰るのすらも心配だったけどまあ何とかなった。
腹が減ったので中華料理屋に入る。結構安そうな感じだったので。
唐揚げ定食みたいなのを注文。8.2ドルなら大満足な量と味だ。
店員さんは中国人の女の子。しかもちょいと日本語喋れるみたいだったので軽く中国トークをした。
飯も旨かったしかわいい娘だったので癒された。シアトルに長期滞在してたら通ってたかもしれん。
宿に戻ってまったりとして就寝。歩き疲れたぜよ…
2017年1月5日
今日は昨日のリベンジでカートコバーンのベンチとシアトルに来た1番の目的であるジミヘンの墓参りへ行く予定。
夕方のバスで移動なので朝飯食ってチェックアウト。ここの宿は朝飯付きだったので食いまくってしまった。パンを4枚にバナナとリンゴにコーヒーとグレープフルーツジュース。満腹です。
チェックアウト後に荷物を預かって貰おうと思ったら午後1時以降は5ドルだと言われてしまった。うーむ、それならジミヘンの墓行った後一回帰ってこようかな。
バスに乗りシアトル郊外へ向かう。一回の乗り換えが必要で結構遠い。1時間半ほどかけて到着。
こちらがジミヘンのお墓。ついにここへきてしまったか…ギタリストなら誰もが憧れるであろう土地だ。
顔中にキスマーク。スターは違うぜ。
こちらは数年前に建てられたばかりなのでかなりキレイだった。
全体像はこんな感じ。
とはいえ自分が本当に見たかったのは改修前の墓だったんですけどね。
漫画「BECK」でメンバーが再開するあの小さなプレート状のお墓が見たかったな。
それでも偉大なギタリストに会えてよかった。帰ったらみんなに自慢しよう。
墓参りを終え一旦宿に帰る。
荷物を受け取り鍵をかけロビーに放置。ついでに余った食材で昼食を。
満たされたところで今度はジミヘンの像を見に行く。
かなり中途半端なところにあったので探すのにちょいと手間取った。何故こんなところにあるのか…
まあ無事に会えたのでよかった。その足でバスに乗りカートの家へ向かう。
近くの公園に到着。
家の門は当たり前だがしまっていた。熱狂的なファンが乗り越えたりしないのだろうか…
ここでショットガン自殺したのか。カートの死んだところにいるなんて不思議な感じだ。
そして有名なベンチへ。
世界中から訪れたであろうファンからのメッセージで埋め尽くされていた。
花束にイヤホンにピックに煙草に。
ベンチに腰掛け海を眺める。カートも同じ景色をみていたのだろう。
しかし工事中で雰囲気は台無しだった。もっと浸りたかった。
それでもうるさい観光客はいなかったのでよかった。着いた時は4人くらいのグループがブラブラしていたが直ぐにいなくなったので一人でゆっくりできた。
満足したところでバスに乗り宿まで戻る。
荷物を拾ってバスターミナルへ。今日はこれからバンクーバーへ向かう。
アメリカにはちょうど三週間くらい滞在したのかな。まあ予定通りだ。出費もまあまあ予定通り…でもないか。もっと節約したかった。やはりアメリカ旅は金がかかる。
バスは例の毎度遅れるグレイハウンドだったけど時間通りにやってきた。国境越えるバスはしっかりしてるのかもしれん。
イミグレで一度バスを降りて入国審査。
調べた感じだと陸路の入国はそんなに厳しくない感じだったので油断していたのだけれど過去最高に手間取った。
どこから来たのかとかいままで周った国全部教えろとかいつ日本に帰るのかとか今後の予定は何だとか航空券は持っているのかとか宿は決めているのかとかお金はどうしているのかとかめっちゃしつこい。
15分くらい質問責めにあってやっと解放。そんなに怪しく見えたのだろうか…小汚いアジア人だから仕方がない。
まぁカナダは移民とかも多いし不法滞在も問題になっているようなので大変なのかも知れんな。しかしこんな時間かかってんの俺だけだったぞ…
二列で進んでいく審査だが俺の後ろの人たちはどんどん隣の列へ…結局自分が最後になってしまって気まずかった笑
でも無事に入国出来たからよしとしよう。
バスは4時半ほどでシアトルからバンクーバーへ到着。
バンクーバーは寒いだろうと覚悟していたけどそこまででもなかった。
宿まで歩いて無事チェックイン。
疲れていたのでシャワー浴びてすぐに就寝。
アメリカ旅の最後に素晴らしい場所を訪れることが出来たのでよかった。
アメリカは広くて行きたい場所はまだまだあるなあ。
しかしこの後スーダンに行ってしまったのでもうアメリカにはビザを取らねば行けない…
つっても今は海外自体行けなくなってしまったが。
生きてるうちにもう一回くらい訪れたいものですね。
2021年2月14日 tomoyoshi fukatsu