カイロを歩く
2017年7月4日 エジプト・カイロより
二週間弱過ごしたモロッコ旅を終え夜に空港を出発。明け方頃に無事にエジプトの首都カイロへ到着した。
ここからいよいよアフリカ陸路縦断旅が始まる…
空港にてイミグレ前にあるビザカウンターでビザを購入。25USドル。ついにビザ地獄が始まる…
入国審査は簡単なもんで大して質問もされなかった。
さらっとスルーして到着口へ。
しかしまだまだ朝は早い。あんま早くに移動したくないし空港の椅子でのんびりすることにした。
飛行機移動であんまり寝れなかったのでウトウトしていたら9時くらいになった。そろそろ移動するか。
エジプトと言えば人がウザいことで有名である。ウザいという言い方はよくないのだが旅人の間ではそう言われているのだ。まあ勢いがすごいということですね。
モロッコ、エジプト、インドが世界三大ウザい国らしい。
といってもモロッコはそこまででもなかったな。まあある程度慣れたっていうのもあるけど。
なので空港からのタクシーの客引きにはビビっていたが思ったよか大したことなかった。よかったよかった。
そもそもタクシー高いしぼったくられる率高いから使う気ないけどね。
まずは国際線のアライバルから無料で運行しているシャトルバスに乗りバスターミナルへ。
バスターミナルから市内へ向かうバスを探す。下調べはしていたがよくわからんかったので適当に乗り込む。
バスに揺られながらスマホの地図で現在地を確認していると結構宿の近くまで来れたので適当に降りる。そこからは1㎞ちょい歩いて予約していた宿へ。
今回は日本人に人気の宿に泊まることにした。日本人宿あんま得意じゃないけどアフリカ縦断をひとりでするのがちょいと心細かったのでメンバーを探したかったのだ。
宿の場所がちょいとわかりづらかったけどウロウロしていたら道行くおっちゃんが教えてくれた。
日本人いっぱい来るだろうからわかってるんだろうな。ありがたいぜ。エジプト人やさしい。
階段を登りまくって無事チェックイン。
するとここで一か月くらい前にウクライナで愛のトンネルを一緒に見に行ったYくんとまさかの再会。
偶然だったのでマジびっくりだぜ。でも知ってる人がいるってマジで心強い。
彼は今夜の夜行バスで移動だそうなので夜までは時間がある。
青椒肉絲が食いたいという話になり地下鉄に乗って一緒にアジア食材の売っているスーパーへ向かった。彼はイギリスのジャパレスで働いていた料理人なのだ。
エジプトの地下鉄はめっちゃ安かった。一回20円くらいだ(2017年当時)。なかなかの満員電車具合でした。
ソースやら食材やらを買い込んだ後はビールを買いに。
モロッコもエジプトもイスラム圏なのでビールが売っている場所は少ない。モロッコにいる間ずっと禁酒してたからなあ。10日以上も酒を飲まないなんてここ十年で一番長かったかも笑
それでも酒屋はあるのでビールは売っている。そして購入すると目につかないように黒いビニール袋に入れてくれる。この辺は文化ですね。久々の酒にテンション上がるぜ。
ピラミッド建造に従事していた人たちもビールを飲んでいたというしエジプトビールは一度は飲んでみたかったんですよね。
宿に戻り米を炊いて青椒肉絲を作る。というか作ってもらう。あざーすあざーす。
他にも結構日本人の宿泊客がいっぱいいて一緒に食べた。ビールと中華なんて最高だぜ。
夜まで雑談してYくんを見送りこの日は就寝。ヨーロッパでは全然だったけどモロッコ以降日本人と会う機会が増えたなあ。
2017年7月5日
宿は嬉しいことに朝飯付きだったのでありがたくいただく。
甘いお茶とパンがうまいぜ。
この宿には日本人向けということもあり日本の漫画やら書籍が大量にある。
これは沈没できるやつだ…
とはいえ旅も終盤に差し掛かりそんなにゆっくりしている暇もないので午前中は今後の予定なんかを調べる。
午後からは考古学博物館を見に行った。ここには行かないといかんでしょう。
宿から結構近いのがありがたい。徒歩で15分くらいかな。
しかしカイロの交通事情はひどい。
車の交通量がやばい上に道路が広くて横切るのが大変だ…もちろんクラクションもめっちゃ鳴らされる。
でもこの騒音と排気ガスの匂いは旅している感があって悪くない。
考古学博物館入口はセキュリティチェックが厳しかった。エジプトはテロが多いからね。
写真を撮るのには別途チケットが必要なのでそれも追加で購入。こいつが結構高かったな…
エジプト自体は物価がめっちゃ安いからそんなに痛くないけどね。今(2017年7月)はエジプトポンドの価値が下がりまくってるから旅行するにはいい時期だ。
博物館入口はこんな感じ。中国のツアーのおばちゃんがいっぱい来ていて賑わっていた。
中にはエジプト!って感じなものがたくさん。
個人の感想としてはマジ遊戯王!って感じでした。
小学校時代は遊戯王に捧げたといってもいいくらい遊戯王にハマっていたので大興奮でした。
自分がアテムの故郷に来る日がくるとはねえ。ああディアハ(決闘)したい。
エジプトを感じるぜ…!
この金ぴかとか絶対千年アイテム入ってるやつ。
もちろんミイラも。
王族のミイラは追加料金がかかるようなのでスルーしました。
美しいぜ…
めっちゃ死者蘇生しそう。
仮面コレクション。
動物のミイラもあった。
アヌビス像のデザイン超好き。
様々な展示があるがここの目玉はツタンカーメンの黄金マスクだ。
二階の中央に専用の部屋があった。
残念ながら撮影禁止だったので画像はありません。気になる方はググってください。
精巧な装飾に美しく輝くマスクは本当に美しかったです。
ツタンカーメンの墓が盗掘を免れたのはそんなに名のある王ではなかったからだとも言われいる。
だからこそ多くのものが発掘され有名になったのだとか。
それほど偉大でなかったといわれるツタンカーメンでこの豪華さなのだから他の王の墓にはいったいどんなものが入っていたのだろうか。ロマンは尽きませんな。
現在(2017年7月)はピラミッドの近くに新しい博物館を建造中らしくてここの展示はちょいと少なくなってるらしい。
将来的にはそっちに移すのだとかなんとか。それでもかなり見応えはありました(2020年に移転予定だったらしいですがコロナの影響で遅れているようです)。
様々な展示を見れて大満足だった。宿に戻って一休みしてから夕飯を求めに外へ出る。
エジプトフードといえばコシャリであろう。コシャリらしいよ。
コシャリとはエジプトの国民食とのことで米、マカロニやスパゲッティなどのパスタ、ヒヨコ豆、レンズ豆をミックスし、揚げた玉ねぎとトマトソースをかけた料理(by wiki)だそうだ。
こいつは一食100円くらいでかなり安い。そしてうまい。
店によって味付けが微妙に違うようなので食べ比べも楽しそうだ。
今日もビールを買って晩酌。宿の前で売ってるピザも安くてうまい。
やっぱ物価安いって大事だね。
2017年7月6日
今日はいよいよピラミッド観光の日。
朝イチで行った方がいいとのことだったので8時過ぎくらいに宿を出た。
昨日宿に到着した方と都合があったので一緒に行こうという話になった。
ピラミッドは市街地からちょいと離れたところにあるのでまずは地下鉄に乗りギザ駅を目指す。
地下鉄は相変わらずの人口密度。
ギザ駅に到着したら適当に大通りへ出て適当にバスを拾う。まあ適当で何とかなるもんですよ。
ギザ駅の近くでは10人くらいのグループが手錠に繋がれていた。そして警察に連行されていく…やつらは一体何をやらかしたのか…
バスに乗ってちょいと走るとピラミッドが見えてきた。
バスの集金係のおっちゃんが教えてくれたところで降りて歩き出す。
いやあ写真とかで見たことある有名な場所ってやっぱテンション上がるわ。
ピラミッド周りは客引きがウザいと言われるエジプトの中でも最もウザいと噂される場所でもある。
そこら中で「入口はそっちじゃないよ!」とかいってラクダに誘導しようとする輩がいる。いやいや入口そっちなんだよね。
まあ我らは事前情報をちゃんと調べておいたから余裕でした。まじネットは偉大だ。彼らは商売あがったりだろうが。
とはいえ個人的には客引きは悪いことばかりでもないとは思う。
旅先でわからないことがあった時に声をかけてもらえて助かっている人はたくさんいるだろうし、客引きについていって面白い経験が出来たなんて話もたくさんあるだろう。そこで提示された金額が高かろうが自分が納得して支払ったのであればそれは正当な報酬であると思う。その時納得がいかないのであれば毅然とした態度で断ればいいだけの話だ。まあ後からどんどん金額があがるとか嘘をつかれるとか変なところに連れていかれるとかには注意が必要だけど。お金を払う前やサービスを受ける前にしっかりと確認は大事。ちなみにここで下手にラクダ乗るとどんどん値段釣り上げられて払うまで下してもらえないなんて話も聞いたこともあるのでご注意を。
無事にエントランスについてチケットを購入。
ピラミッド周りの敷地内だけなら80ポンド(500円くらい)なのだがクフ王のピラミッドに入るには200ポンド(1200円くらい)する。
エジプトの物価からしたらかなり高いけどせっかくなのでクフ王の方にも入ることにした。ここまで来て内部を見ないなんて勿体ないでしょう。
まずは外観を眺めながら歩く。
でかい。
ほんとでかい。
やはりピラミッドは偉大な建造物だ。
そして客引きうるさい。さっき客引きは悪くないとか書いたけどやっぱうるせーわ笑
ゆっくり見たいのに落ち着かせてくれない。次から次へと声をかけてくる。これがなければもっとピラミッドまでやって来たという気分に浸れるのに…
うるさい輩が多いのでピラミッドの入口へ向かう。
撮影禁止なのは知っていたのでカメラをバッグへ閉まって中に入ろうとすると
「バッグはここに置いて行ってね」
ええええちょっと心配なんだけど。信用して大丈夫だよな?一眼ここで失くしたら日本に帰るぞ。
かなり渋ったがやはり厳しそうだったので「絶対にちゃんと預かってくれよ」と念押しして中に入る。
入口付近は洞窟のようにごつごつとした道だったが中に進むにつれぴっちりと整った通路へ出た。
めっちゃ整っている。つい最近工事したといってもいいくらいの綺麗さだ。てか本当に当時の道なんだろうか?その辺はわかりません。
なかではみんなスマホで写真撮っていた。撮影禁止って言ってもまあそんなもんだよね…なんなら普通に一眼構えている現地人いたし…
狭く整った斜面を登っていく。
暑いし湿気がすごい…なかなかの斜度で汗だくになる。
ひたすらに登っていくと遂に開けた空間へ!
部屋の真ん中には棺が置かれていたであろう石の台があるだけであとは何もない広い空間。
この部屋も壁や天井が滑らかに整えられており技術力の高さを感じた。まあ当時の状態なのかどうかはわかりませんが本当に滑らかに仕上げられていました。
王の部屋ってもっと壁画とか彫刻とかがあると思っていたのだけど真っ黒でした。それがなんか意外だった。
しかし遂にピラミッドの中に入ってしまったか。変な感覚だ。ピラミッドパワーを感じる。嘘ですけど。
正直汗だくすぎてあんまゆっくりできなかったですね笑
登ってきた傾斜を降りて入口に戻る。
カメラは無事だったので本当によかった…
その後は再びを外観を眺めながら歩く。
ラクダもたくさん。
ギザには三大ピラミッドがある。先ほど入ったのがクフ王のもので一番大きい。
そしてこちらがカフラー王のピラミッド。天辺が残っています。奥に見えるのがメンカウラー王のもの。
当時は全部滑らかだったのだろうな。カフラー王のはなんか綺麗で好き。
客引きはウザいが人気の少ないところまで来るとゆっくり見れる。
ピラミッドを満喫した後はスフィンクスを求め街の方へ。
こう見るとかなり市街地に近いな。見守ってくれてるんですね。
思ったより色々と欠けていて可哀そうだったな…
尻尾があるの知らなかった。なんかかわいい。
斜めからどーん。
ピラミッドと共に。
自分はスフィンクスの前にマックがあると思い込んでいたのだけどあったのはケンタッキーでした笑
写真撮るの忘れたのが悔やまれる…
暑い中歩き回ったから疲れたな。カイロは毎日40度を超える猛暑だ。
ということでモロッコから引き続きオレンジジュースを飲む。
しかしこっちの数字表記はアラビア数字だから慣れるまで値段が全然わからんかった…たぶん何回かぼられてる。
その後は再びのコシャリ。
ここのコシャリが一番うまかったな。
腹も満たされたところで再びバスと地下鉄を乗り継いで宿まで戻る。
ついでにアイスも食う。
宿で夜までまったりとしてから夕飯を探しに。
店で食うつもりがなんか伝わってなかったみたいでテイクアウトになった笑
チキンとマカロニみたいなやつ。今日もビールと共に。うまし。
憧れのピラミッドを見れて満足な1日じゃった。
2017年7月7日
考古学博物館、ピラミッドとみればカイロ観光は終わりかな。
なんて言ってられない。
カイロといえば何か。
ジョジョ三部であろう。
承太郎とディオがラストバトルをした橋がこの辺にあるのだ。
なんならジョジョ巡りのマップがネットで公開されているので気になった人は調べておくれ。
そしてこの宿にはジョジョ三部の最終巻が置いてあるのだ。
わかってるね…
ということで漫画を参考にしてから目星をつけて歩きだす。
とここまで勝手に盛り上がっているけど結局どの橋がそうなのかよくわからんかったね笑
多分この橋かなあ。もうこれでいいでしょ。ロードローラーだっっ!!
カイロタワーが綺麗。
モスクもキレイ。
でもカメラを出すとすぐに一般人が寄ってきてちょっと面倒くさい笑
その後は明日の移動へ向けてバスチケットを買いに行く。
チケット会社にて無事にGET。今後はスーダンビザ取得へ向けルクソールを飛ばして先にアスワンへ向かう。
宿へ戻ると大学生の青年がいた。
彼はなんとアフリカを陸路で縦断する予定らしい!しかも日程もいい感じだ!
連絡先を交換してから再びアスワンだかルクソールだかで再会しようということになった。
マジありがたいぜ…一人で縦断はやっぱりちょいと心細かったからな。
今後の目途もたったところであとはだらだらと宿で過ごす。
宿の情報ノートを読み耽っていたらソコトラ島の記事を見つけてテンション上がった。
7年前なら行けたのだものなあ。イエメンにあるから今は治安の関係で上陸できないんですよね。
ここにある竜血樹という木をめっちゃ見たいのです…もうほんとみたい。いつかは行けるようになるといいな。
世界の情勢はコロコロ変わるから旅はタイミングが大事ですね。
とここまでが当時の日記なのですが旅はタイミングが大事は本当ですね。
今は海外気楽に行けないしあとどれくらいで世の中が落ち着くかもわからんからねえ…
少しでも旅気分を味わってもらえたらうれしく思います。
お付き合いありがとうございました!
2021年2月6日 tomoyoshi fukatsu